旅行記:韓国釜山 2日目
前回はこちら
2日目 「台風きてる」
朝食にたどり着けない
ぐっすり眠り、2日目が始まる。
ホテルは1泊3000円くらい(割引後の値段)ながら朝食つきだったので、朝食会場へ。といってもフロントの脇にある共有スペースなのだが、ドリンク、パン、シリアル、セルフで焼ける卵が置いてある。食器も自分で洗って片付ける。一応ゲストハウスなのでこんなもんだろう。
しかし大混雑で卵を焼くのには延々と待たなきゃいけなさそうだし、パンもそんなに食べたくない。食べなくても惜しくない朝食だったので、どこか外で食べることに。
ガイドブックにも載っているチャガルチ市場を目指して歩くことに。
築地みたいな感じで(築地行ったことないけど)鮮魚市場とその周りに飲食店が並んでいる。おばちゃんたちがズラっと並んでせっせと魚を捌いて売っている。
一方、おっちゃんたちは椅子に刺さっている。屋外にある椅子という椅子におっちゃんが刺さっているのである。
サバがまるまると太っていて美味しそう。他にはアンコウ、タチウオ、のどぐろ、エイ、イカなどいろいろな魚が並んでいた。魚種は日本とそこまで差はなかった。
こちらは有名なチャガルチ市場の入り口。
1階にはたくさんの生簀が並んでいて、そこで好きな魚介を選んで2階の食堂で調理してもらえるシステム。だが、ガイドブックには軒並み割高と書いてある。実際、確かに韓国の食事の値段から考えるとかなり観光地価格。
「スミマセン〜」と絶妙に振り返ってしまいそうなチョイスの日本語で店員さんたちが話しかけてくるが無視を決め込んで市場を見学して脱出。
その先は屋外の市場がまた延々と連なっている。ここでもおばちゃんたちが頑張っている。この日はちょうど台風が上陸する予定で、かなり暑い。並べた魚に海水らしきものをかけていた。
市場を通り抜け、繁華街の方へ曲がる道に何軒かいい感じの小さな食堂が並んでいた。
その1軒に立つおばちゃんが「サバ、オイシー!」と言ってきたので入ってみることに。朝食を探していたのに既に11時頃だった。
狭くて庶民的な食堂だったが、またお隣には日本人家族が。日本人多いなあ。
おすすめの焼きサバ定食を注文すると、キムチやスープがどさどさ出てくる。
これが韓国の定食スタイル。
サバは塩焼きではなく、片栗粉と香辛料がついているのかちょっと唐揚げっぽい味つけでめちゃくちゃうまい。アラ汁っぽいスープ、キムチ、ナムル、大根と豆腐の煮物、ごはん。
これでなんと一人5000ウォン(500円)。コスパ!
しかもおそらく全部おかわり自由、サバも。おかわりするか聞かれたけど、お腹いっぱいでできなかった。
お冷は米のお茶?のような薄い甘酒みたいな不思議な飲み物だった。
確実に傾いている
ホテルに1回帰って休みたいとグズる夫を無視して(確実に昼寝して夕方まで動けなくなるので)繁華街の方へ戻る。
袋のオレンジジュースが珍しくて飲んだけど、バヤリースみたいな化学っぽい味。
トイレを借りに映画館に入ると、話題の「カメラを止めるな!」の予告編が流れていた。窓から通りを見下ろす。
いま写真を見ていて気づいたけど、道がフィルム柄になってるし、BIFFって書いてある。BIFFとは釜山国際映画祭( Busan International Film Festival )のこと。ここはBIFF通りっていうらしい。(帰国後に知った)
口がにんにく臭いのでガムを買ったら不思議なパッケージ。噛んだあとのガムをどうしたらいいかわからなくて、もとの穴に戻しておいた。きたない。韓国の人たちはどうしてるんだろう?
メインストリートからすぐの観光名所・釜山タワーへ。
エスカレーターと階段を何段か上がる。このエスカレーターでおじさん同士が激しい喧嘩をしていた。おじさん同士の喧嘩を見るのは既に2回目。この旅の中で多分3回は見た。
雲行きが怪しくなってきた。台風だから仕方がない。
野良猫はたくましい顔をしている。
チケットは展望台のみと、ポップコーンやハンバーガー・ビールセットなど特典つきの数種類があった。展望台のみ、一人8000ウォン。
展望台に登ると雨が降り始めてしまった。びっちりと建物が並んでいる。
展望台にしばらく立ってるとだんだん気持ち悪くなってきた。船酔いとか地震とかの酔いに似ている。風も強いし揺れてるんじゃないだろうか。
降りてからもう1回釜山タワー見たら、ちょっと傾いてた。
どぅも ありかどうただいきす
今回の旅で唯一必ずしたいと思っていたことがある。
それは、ネームタグを作ること。
以前どこかで誰かが名前の刺繍された布テープのタグをつけているのを見て欲しくなり、どこで作れるか調べると韓国か沖縄だということが判明。(もっと調べれば東京にもあるのかもしれないが)
宿泊している南浦駅から地下鉄で15分くらいの西面(ソミョン)という街にそのお店があるらしい。この街は交通の便が良く、テジクッパ(豚のクッパ)が有名。
疲れてグズる夫をカフェで少し休ませて、地下鉄で西面へ向かった。
自動券売機には日本語もあって助かった。日本で外国語案内表記に嫌悪感を抱いている人は、外国のサービスに自分の国の言葉があるってどれだけ嬉しくて優しくて親しみを持てるか知ったほうがいい。
切符は厚紙っぽい。コイン型のトークンだとガイドブックで読んでワクワクしてたのに違った。
いざ地下鉄に乗ろうとしたのだが、いきなりホームを間違える。
日本のように改札内で反対ホームには行けず、一度改札を出なければいけなかった。
切符がまた出てくるか、弾かれるだろうと思って改札に切符を入れたがまんまと飲み込まれてしまった。
夫が切符を持ったまま非常出口(従業員が出入りするところ)から出ると、駅員が来て反対側の改札に通してくれた。
韓国の電車は日本に似ている。でもシートがとても硬い。あと、つり革がバネ状になってる。
さて、西面駅についたけれど、私は切符を持っていない。日本のように改札脇に駅員が常駐していないので説明もできない。いたとしても言葉が通じない中この状況を説明できる気がしない。
ので、こっそり出た。駅員の見てなさそうな改札の非常出口から。お金は払っているので問題はないが、見つかったらややこしかったなと思う。
西面駅の7番出口を出てまっすぐ進み、テジクッパ通りと大通りをつなぐ細い路地にそのお店はある。なかなか見つけられなかった。Little Planetというお店で、荷物預かりもしてくれる。
店員のお姉さんがまた日本語上手で丁寧にどういうシステムか案内してくれた。
夫婦の名前をいれたLサイズと、自分の名前だけのSサイズをつくることにした。ネットの情報だと混んでなければ3時間くらいでできると書いてあったが、翌日の午後受け取りになってしまった。すぐ来れる距離なのでよしとする。
帰りに西面名物のテジクッパを食べる店を探す。
店の前でおばちゃんが料理をしていて美味しそうな店に入ることに。
いいイキフン。地元民ぽい人たちが結構はいってた。
メニューに可愛い日本語が。
どぅも ありかどうただいきす
浦港デジグツパが店名だろうか。
テジクッパと、スンデという豚の血を使った腸詰めを注文した。
テジクッパはひとつだけ頼んだのだが、もうひとつスープだけ入ったお皿をくれた。これに肉とご飯をわけて食べろ、とおばちゃんがジェスターで言っていた。ありがとう、おばちゃん。
右上の緑色のやつはニラみたいな葉っぱのキムチ?なのだが、めちゃくちゃ辛いけどめちゃくちゃうまい。その下は生のにんにく、青唐辛子、玉ねぎ。生のにんにくって珍しい。
真ん中の黒い丸がスンデ。パンチの効いたヴィジュアルをしているが美味しい。春雨などの具が入っている。見た目に反して少し薄味で、右手前のタレや、左下の味噌、オキアミの塩辛をつけて食べた。オキアミの塩辛はかなりしょっぱいが癖になる旨さ。
テジクッパはとても優しい味で酒飲んだ後に適していそう。
クッパなのでご飯入なのだが、シメの後入れラーメン(右上)もついてきた。
どの店にいってもボリューミーで満腹になってホテルへ戻る。
ホテルについた後、風雨が強くなってきて台風本格化。
おとなしくホテルで夜を過ごし、3日目へ。